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企画部×アニメ事業部 田中&中路
PROFILE
企画部×アニメ事業部 田中&中路
田中:企画部 業務執行取締役 2017年中途入社
中路:アニメ事業部 統括部長 2022年中途入社

合体ロボット文化を未来の資産に、商品企画とアニメ制作が並走するオリジナルIPづくりの舞台裏

フィギュアメーカーとして数多くのキャラクターを商品化してきたグッドスマイルカンパニーが、アニメ作品をゼロから生み出す領域へ──。合体ロボット文化を未来へつなぐため、商品を起点にアニメを立ち上げる『合体神』シリーズを始動しました。企画部とアニメ事業部が構想段階から並走し、商品と映像を一体でつくり上げています。
 
なぜ今、オリジナルの合体ロボットIPを手がけるのか。第1弾『獣王武神ダンデヴァイン』はいかにして形になったのか。企画部事業担当役員・田中宏明さんと、アニメ事業部部長・中路亮輔さんに、企画の背景や部署を越えた制作チーム体制、オリジナルIPを生み出す環境で働くおもしろさについてお聞きしました。

フィギュアメーカーとして数多くのキャラクターを商品化してきたグッドスマイルカンパニーが、いま自社でオリジナルIPを生み出す理由を教えてください。

田中

合体ロボットアニメと玩具はこれまで約50年続いてきた文化ですが、その企画と開発設計は属人性や専門性が高く、継承が難しいんですよね。専門性の高いクリエイターや開発環境と市場ニーズを、時代の変化に合わせてマッチングしていくことを続けないと合体ロボットのエンターテインメント自体が途切れてしまうかもしれないという課題感がありました。
そこでまず『THE合体』というトイブランドを立ち上げ、次のステップとして、自分たちで合体ロボットアニメをつくろうと考えました。僕らもこれまで数多くのロボット作品をお借りして商品化してきましたから、今度は未来のために新しい資産を残しておきたいんです。

中路

ビジネスモデルも変わっています。以前は4クール、長期間アニメを放送しながら子ども向け玩具を売る形がありましたが、それが縮小する一方で、深夜アニメと大人向け商品を組み合わせる展開がしやすくなってきました。グッスマも過去に『グリッドマン』シリーズで商品を展開して手応えを得ていたので、その経験をもとに新しい形へ挑戦できるのではないかと考えました。

その新しい挑戦の第1弾が『獣王武神ダンデヴァイン』です。

田中

作品ありきではなく、まず「商品ありき」で始まった企画です。市場自体は小さくなっていますが、合体ロボットを求めている方は確実に存在する。それを無理やり大きくしようとはせず、合体ロボ好きな人の“顔”が見えるところに狙いを定めて商品をつくっています。大人向けではあるけれど、小難しくせず、気取らず、質実剛健に。ファンの皆さんに「合体ロボってこういうものだよね」と感じていただける“王道の商品仕様”を目指しました。

商品から始まった構想を、アニメ事業部はどう作品へ落とし込んだのでしょうか?

中路

最初に「合体ロボットのアニメをつくりたい」というお題を受け取り、時期・予算・スタッフをどうするか、アニメ事業部とスタジオ側でチームを設計しました。主役ロボットのデザインや合体の仕組みを玩具側と詰めながら、そのロボットに誰が乗るのか、周囲にどんな人がいて、何のために戦うのか、監督や脚本家と定めていく。プロデューサーとしての大きな仕事は、その座組をつくることでした。

田中

企画部で決めてからアニメ事業部へ渡したわけではなく、ロボットのコンセプトを固める段階から一緒に走っています。商品が先行していても、映像作品として成立しなければ意味がない。商品企画側がロボットをたくさん出したくても、人間ドラマとのバランスがありますから、どの話で何を活躍させるか、都度合意を得ながらつくっています。

アニメ制作では、どんな判断が作品の方向性を決めましたか?

中路

完成品のディテールを保ったロボットを動かすには、CGで表現できる体制が必要です。加えて、キャラクタードラマをつくれる人とどう組み合わせるかなど、チームをつくるのがプロデューサーの醍醐味です。今回はシリーズ構成・脚本を、井上敏樹さんにお願いできたことが大きかったですね。ストーリーの中に、かつて玩具が売れた時代と、ロボットが活躍しなくなった現在を重ねるメタ的なアイディアが入り、「これはおもしろい合体ロボアニメになりそうだ」という自信につながりました。

田中

商品化するうえでも、自社に映像作品があることに大きな意味があります。数十年前のロボット作品が今でも商品化できるのは、それだけファンによる作品への想いが長く続くから。今回の『獣王武神ダンデヴァイン』も、将来になってまた商品化されるような、長く愛される業界の資産になればいいと考えています。

『獣王武神ダンデヴァイン』は単発でなく、『合体神』シリーズとして今後も続いていくのですね。

中路

第1弾は私がメインで担当しましたが、第2弾(2027年予定)、第3弾(2028年予定)は他のプロデューサーへ徐々に権限を移行しています。一度自分で経験したことなら教えられるので、次は並走しながら企画を進行し、その次は若いプロデューサーを中心に組み立てていく。若手にもオリジナルIPの制作を通じて成功体験を持ってほしいですね。

そうしたオリジナルIPを生み出す環境で働くおもしろさは、どこにあるでしょうか?

中路

グッスマは少数精鋭の部隊なので、一人が企画プロデュースや宣伝など多くの業務を担う場面があります。その分、自分たちに足りない点は社外パートナーの力を借りる。一緒に作品を盛り上げる仲間をどう増やすか。そんなところまで仕事にできるのが、おもしろいところだと思います。

田中

「こんな企画をやりたい」と挙手する人が現れたら、反対する人はあまりいない環境です。もちろん「やり切る」意志と行動は重要。『獣王武神ダンデヴァイン』でも、若手からファンとの接点を増やす宣伝の企画が出て、国内外でファンミーティングを実施しました。グッスマには既存キャラクターが好きで入社してくる人が多いので、オリジナルを手がけたい人はむしろ珍しい。「やり切る」ことは決して簡単ではありませんが、「自分で0(ゼロ)からつくってみたい」という人には、きっと機会が訪れますよ。

最後に、これから一緒に働きたいのはどんな方でしょうか?

田中

「誰かのために働ける人」ですね。社内外を問わず、社会と業界の課題に対して向き合える人。会社を超えて一緒に課題を解決していく仕事が多いので、そういうマインドを持っている人が活躍している印象です。

中路

「好きなものがある人」でしょうか。何が好きで、なぜ好きなのか、自分の言葉で発信して、それを仕事に活かせる人。この仕事では、自分の「好き」を起点にアイディアを広げていけることが強みになります。ご自身の好きなものを、自信や根拠を持って「好き」と言える人と一緒に仕事をしたいですね。

取材:foriio